委託品 脇指 菊紋 近江守久道 | |
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時代 | 新刀(江戸時代前期) 山城 刀身ランクA |
鑑定 | 特別保存刀剣鑑定書 |
付属品 | 軍刀拵入り・白鞘なし 付属品ランクB |
寸法 | 長さ一尺八寸一分 反り四分二厘 元幅3.1cm 元重ね0.6cm 先幅1.93cm 先重ね0.4cm 重さ458g |
形状 | 鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差つき、重ね尋常、反り頃合いにつき、中切先となる。 |
鍛 | 小板目肌つき、地沸よくつき、地景よく入る。 |
刃文 | 直ぐに焼出し、大互の目乱れが涛瀾風となり、匂深く、よく沸ついて、金筋・砂流しかかる。 |
帽子 | 少したるんで小丸に返る。 |
茎 | うぶ、鑢目筋違、先刃上がり栗尻。 |
はばき | 銅二重。 |
説明 | 久道は三品を代表する刀工ですが、堀太郎兵衛といい三品一族出身ではありませんでした。上京して二代目伊賀守金道の門人となり、三品姓を許されて久道と銘しました。近江守を受領して茎に菊紋か枝菊を切り添えています。正徳元年に85歳没。寛文から元禄末年までの作品が残されています。時代の流行からか本作のような涛瀾風を得意としました。切れ味にも定評があり良業物に指定されています。脇指拵を改造した軍刀拵に収まっています。縁頭は赤銅地に波龍図、目貫は赤銅地、容彫、菊花図です。鐔は鉄地丸形、雲龍菊花図となっています。菊紋入りの刀身に合わせて菊図の拵になっており、大切にされていた事が窺えます。 |