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地肌  鍛錬のさいによって鍛え肌ができる。これが地肌である。

杢目肌 樹木の年輪のような肌である。備前物に多い肌で、一般的に映りが出やすい肌で映りの出る系統に多く見ることができる。
板目肌 板の目のような肌で最も多い。細かく分類すると大板目、松皮肌、八雲肌、板目に流れ柾混じり、板目に柾目まじり、平地板目で鎬地柾目、小板目がある。
梨地肌 肌目が見えない位に良く詰み細かい地沸がつく肌である。新刀では無地風に見えて綺麗だが強さがない。
小糠肌 梨地風で地沸が足りなく白く見える、肥前刀に多いので肥前肌とも言う。
柾目肌 大和系鍛冶におおく見られる
綾杉肌 柾目が波のようによじれているもの。月山派に見られる。

 

地の変化   名刀にはこれらの変化が嫌味なく出ている。

湯走り 地沸が集まり白い霧のように見える。形ははっきりしない。強く焼けると飛焼になる
地景 鍛え肌に沿って黒く光って現れたもの、刃中に現れると金筋、稲妻になる。
地斑 肌に微妙な色合いの変化がおこり斑紋のように見えるもの。
映り 刃境と鎬の地の間に現れる、影焼のようなもの以下の種類がある。備前刀に多い。
乱映り 刃文の影が地に映ったように澄んだ状態ででる。鎌倉時代の備前刀に多い。新刀では石堂系に見られる。
地映り 刃境から鎬まで霧状になって現れる。鎌倉末期から南北朝の備前刀に多い。
棒映り 刃文の焼頭に沿って地にはばき元から現れる。鎌倉最末期から室町時代の備前刀に見られる。
白気映り 鎬から刃境に白く現れる。とくに室町時代の関物に多い。
疲れ映り 研ぎ減りによって映りのように見えるだけで疵である。

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